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ニュージーランドで新卒を捨て、彼女を追いかけてきた男が書くブログ。

ユニークな自分自身を愛そう。LGBTQをテーマにしたアーティスト、Miuさんにインタビュー

どうも、マーディー(@rym_nz)です。


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Clothes forces me to be a girl


皆さんは、LGBTQという言葉を聞いたことがありますか?最近は、日本でも聞くようになってきた言葉で、聞いたことがある人も少なくないかもしれません。

LGBTQのそれぞれは、

・Lesbian (レズビアン=女性同性愛者)

・Gay (ゲイ=男性同性愛者)

・Bisexual (バイセクシャル = 両性愛者)

・Transgender (トランスジェンダー = 身体上の性別に違和感を持った人)

・Questioning (クエスチョニング = 自身の性自認や性的指向が定まっていない人)

「LGBTQ」の”Q”って何? | LGBTラボより引用

の頭文字を取ったもの。

日本でも、ようやく同性同士でのパートナーシップ制度が認められるようになってきたりしてきて、現在では東京都の渋谷区、世田谷区、三重県の伊賀市、兵庫県の宝塚市、沖縄県の那覇市、北海道の札幌市と6ヶ所で可能となっています(2018年5月現在)


しかしながら、僕の住むニュージーランドに比べれば、そして他の先進国に比べれば、日本でのLGBTQに関する制度(パートナーシップ制度など)や理解が浸透しているわけではありません。


www.mardy.fun



そして、当事者である本人たちは、マイノリティであり、まだまだ世間に受け入れられてない現状もあり、カミングアウトができない、またはカミングアウトすることで辛い経験をしたりということがあります。


今回は、そんなLGBTQをテーマにしているアーティスト、Miuさんにインタビューをしてみました。彼女が、どのようにしてアートの世界に足を踏み込んだのか、アートを通して伝えたい思いとは何なのかに迫ります。


ミウ / Miu

1996年12月17日生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科在籍中。


イラストレーションをはじめ、写真、コラージュ、ジンやウェブ、グッズやエッセイ、詩などさまざまな表現をしています。プライドを忘れないために、そして、自分のストーリーを伝えて行くために作品を製作しています

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LGBTQをテーマに!アーティストのMiuさんにインタビュー

Q: 自己紹介をお願いします!

マーディー:どうも、よろしくお願いします!では、早速、自己紹介をお願いします!

Miu:名前はミウです。Miuと表記することが多いです。アーティストネームはまだ考え中で、出身は東京都。田舎がうらやましい、21歳です!学生です!東京の武蔵野美大というとこに通っています。今ちょうどムサビの図書館でインタビューを受けています!

マ:Miuさんと以前、話した時に言っていたのを思い出したんですが、武蔵野美術大学、通称ムサビってかなり難しいんですよね?テストがかなり難しかったとか?

M:そうなんですよ、倍率は7~11倍でした。テストはデッサンで、鉛筆で書くものと、平面構成という絵の具でやるデザインのものがあって、1枚3時間で仕上げます。3時間ってすっごく短いです。ネタ出しから、書き込み、仕上げまでを3時間でやるっていう。高校卒業後、美術予備校という、デッサンや平面構成を勉強する学校があって、そこに通って、一浪して入学しました。


マ:お〜、3時間(素人過ぎて、3時間が長いのか短いのか…わからない……)


M:ですよね笑 なかなか想像がつかないですよね〜。えーと、これです!

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予備校時代のMiuさんの作品

こんなかんじです。実際のテストで使ったものではないのですが…3時間でここまで仕上げないといけないという!渡されたモチーフから面白い表情を見つけて、それを教授にデッサンで説明するみたいな練習でした。

マ:これを3時間…3時間、かなり短いことが少し理解できました。笑


Q: いつからデザイン・アートにハマったんですか?

マ:予備校に通って、一浪してってことは、よっぽどムサビに行きたかったってことですよね。デザイン・アートは小さい頃から好きだったんですか?


M:正直、デザインが好きだったのかはよくわかんないです。なんでデザイン学科に来たのか今だによくわかんなくなります。笑「デザインとは・・」みたいな。笑
ただ、小さい頃からずっと絵は描いてました。アンパンマンのマントがヒラヒラしてるような絵を描いたらしく、そこから母は才能を見出したとか適当なこと言ってますけど笑


マ:マントのヒラヒラ!きっと僕は平面のマントしか描けないです。笑 では、絵が好きってことで、デザイン学科に入ったんですかね?何かキッカケとかありました?


M:最初はブックデザイナーになりたくて。本を読むのが好きだったんですけど、読むだけじゃなくて、本屋に入り浸るのも趣味でした。本屋にいりびたって、「ジャケ買い」みたいな。実際に読んでみないと内容がわからない本っていうものを、表紙とか装丁で表現する仕事って良いなぁ思っていました。


で、本って宝ものにもなるじゃないですか?大事なものになる。自分で買ったCD/レコードすごい大事にしてるみたいな、私にとってはそれが本だったんですよ。そんな誰かの宝物つくる仕事って素敵〜と思っていました。で、好きな装丁家を調べていったらムサビの出身で、じゃあここ行くか。って感じでここに来ました。

Q: LGBTQをテーマにした作品を始めたキッカケは?

マ:インスタグラムやtwitterでMiuさんのいろんな作品を拝見させてもらいましたが、LGBTに関するテーマをテーマにされていますよね。そういった作品作りをするようになったのはいつ頃、そしてなぜそういった作品作りをするようになりましたか?


M:LGBTQをテーマにした作品を描き始めたのは浪人中ですかね。私自身も当事者で、浪人中にはじめて女の子を好きになって。それでじぶんの気持ちを吐き出すみたいに描き始めました。好きな子がいるけどあきらかに私の事友達としか思ってねー!!!とか、性別うざい!!とか。友達の話を聞いて描いたり。


ゲイの友達が高校のときにいて、高校2年のときにゲイであることが親にばれちゃって、家を追い出されたんです。「ねえどうしよう」って言ってた彼の姿をまだ覚えています。


お父さんに、「ゲイなんて死んでも構わない」って言われたって。ゲイである前に息子なのに、家族なのになあって、ゲイであるってだけでそんなに言われるんだって。その当時に描いたのがこれ


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I just love my boyfriend, but my dad said he doesn’t care if I die because I am a gay. ただ俺は’彼’を愛しているだけなのに、父は「同性愛者なんて死んでも構わない」って言った


この作品を作り始めたあたりから、タイトルをつけて正方形でまとめるスタイルを始めました。


こういう、「つらい」みたいな絵は結構反響があって、「これは私のことだ」みたいなコメントをもらえることもありました。つらいけど、ことばにもできなくて、もやもやしてる人たちに届いて共感が起きたことに感動して、シリーズっぽい感じで続けました。なんか失恋して、音楽とか聞いてて、「うわこれ私じゃん」みたいになると、それだけで救われる。「私も同じ気持ちだよ」って発信することが意味のあることじゃないかと思って描いてました!


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Girls like girls like boys do nothin' new. 女の子が男の子を好きになるように、女の子を好きになる。何も新しいことじゃない。

Q: 作品を通して伝えたいこととは?


マ:デザイン、作品のコンセプトってのは毎回毎回違うと思うんですけど、どの作品を作る時にも共通の思いとか、作品を通してこういうことを伝えたいってのはありますか?


M:根底に流れているのは、そのままの自分でいいんだよってことでしょうか。ゲイでいい。女の子が好きでいい。性別に違和感があってもいい、ハーフでもいい、女性でもいい、みんなと違っていい。「みんなと違う」ということは、どうしても「変」とか「おかしい」って言われる。

友達が、クラスメイトが、家族が、テレビが、みんなそう言ってくる。だからそいつらが正しいんだと思いこんで「ああ自分っておかしいんだ」って内面化して苦しんでる人ってたくさんいると思います。でも自分の価値をきめるのは自分、誰かじゃない。誰がなんと言おうと自分は美しいし、すばらしい、みたいな。自分を自分で愛するってことが大事、ってことをつたえたいです。

Q:恋愛を経験しての作品への影響ってのはありましたか?

マ:Miuさんが初めて連絡くださった時は、恋愛のことで悩んでいて連絡してくれましたよね。彼女さんと付き合って嬉しかったこと、楽しかったことがいっぱいあって、そしてそれと同時に別れと共に悲しいこと大変なこともあったと思うんですけど、出会ってから、付き合っている間に、別れたあとで、作品への影響みたいなものはありましたか?


M:元カノはアリス(仮名)っていうんですが、彼女は日本と白人のハーフでした。そこで、「ハーフ」として生きる苦しさみたいなのに直面しました。私は純日本人で、日本にいる時は人種的にマジョリティに属してます、そんなふうに見えます。マジョリティだとマイノリティの苦悩ってまじで目に入ってこなくて、いままでは「ハーフはきれいでいいよなあ」なんて思ってたんですよ。


でも実際に話を聞いてみると、自分にはどうしようもできないくらい、でかい問題があることを知ったんですよ。どっちの国に行っても ‘Gaijin’みたいだし、両親の言語どちらも習得するのは難しかったり、日本ハーフのばあいは国籍の問題も絡んでくる。自分は一体何人なんだろうと悩んだり。それを見て、自分はハーフじゃないけど、多文化の背景のある人や2つの人種を持つ人っていろんなバックグラウンドをもっててカラフルで素敵!ってのを伝える作品をつくりはじめました。


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Q: 自分で一番お気に入りの、思い入れのある作品ってなんですか?


マ:いままで作った作品の中で特に思い入れのあるもの、気に入っているものがあったら、そのコンセプトと、作ったキッカケと共に教えてもらって良いですか?


M:突然毛色が変わるんですが、Too Cute To Be Straightというステッカーですかね

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Too Cute To Be Straight


これは、ゲイであることをポジティブに受け止めて、じぶんでもおもしろがっちゃうみたいな明るい作品で、「つらい」の共感っていう作品づくりから抜け出すきっかけになったと思います。

カラフルでポップで、意味を説明するとみんな「わあ」ってすごい喜んでくれる。実際に買ってくれて見えるところに貼ってくれてるのをみるとすごくうれしくなります。


こうやっていろんな作品を作るまでは、自分のセクシュアリティが受け入れられなすぎてマイナスイメージだらけでした。笑 自分が受け入れられなくて、じぶんのことだいっっっっっっきらいでした。


自分が忘れたくないお守りみたいな言葉や図案をタトゥーにして彫る人いるじゃないですか?そんな感じでステッカーとかつくってます。自分を愛することが大事!ゲイでもハッピー!ストレートになるには可愛すぎちゃうわ、わたし!みたいな。それを見ることで思い出すっていう、自分のためにやってるけど、みんなと共有したいからしてるって感じもあります。

Q: これから、作品を通してどんなことを伝えていきたいですか?


マ:これから、作品を通してどんなことを伝えていきたいとか、そういう思いってありますか?


M:自分を愛する、受け入れるということの大切さを伝えたいです。自分が嫌いだと本当つらいし、社会的マイノリティは自分を受け入れることを社会に邪魔されてると言っても過言ではないと思うから。だからこそ自分を好きになれるように、自分は素晴らしい存在だってことを忘れないようにリマインドするようなものをつくっていきたいです。


自分のブランドのコンセプトが「自分に誇りを持とう。誰かと違うことを、「おかしいことなんだ」と思い込むのはもうやめよう。ユニークな自分自身を愛そう。」 なんですが、ほんとこれって感じです。


Q: 最後に何か言いたい事があれば!

マ:今日はありがとうございました!何か最後に言いたいことなんでも言ってください!!!!

M:私をシドニーに連れてって!!!!!!!!!!!以上です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



アートを通して、思いを伝える。アートを通して、LGBTQのイメージを変える。


「好きになる」


相手が異性か同性なのかは問わない、性別を超えて起こる気持ち。彼女の作品を通して、当事者の方の辛さ、そしてストレートの人と同様に人を好きになっているということ知ってみてください。

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